ある宗教3世として

生まれた女性と話した

綺麗で賢い人

その見た目から想像が

できない人生

幼い頃、折檻を受けている

兄弟を見て育ち

自由な行動や意見が言えないまま

大人になった

見せしめにやんちゃな

子供達はムチで打たれて

いたと言う

賢く行動的な彼女は

海外移住して働きながら

子育てをしている

日本から逃げなければ

精神が崩壊していたと

美しい顔を歪ませながら

教えてくれた

私は彼女を尊敬している

なんて逞しいのだろう

私の生い立ちもすこしだけ

彼女に似ている

幼い頃

お風呂が怖かった

母が私を殴りつけ

湯船に落とすからだ

ヒステリックだった母は

はるかに関わると

前後不覚になると言い

私を身籠もっていた時、

わざと転んだりして

流産させたかったとも言っていた

いじわるだけど

感謝しているし

尊敬している

公開授業の時に

母が来ると

友人に

【はるかちゃんのママが一番綺麗】

と言われるのが嬉しかった

男性よりもずっと稼ぎがあり

バリバリに働く姿がカッコよかった

数年前に絶縁しているが

母への愛は増すばかり

罪悪感も増すばかりだ

前述の彼女、

帰国時には母親に会うと言う

勇気がない私

母には会えない

会ってしまえば

きっと傷ついてしまう

お前は冷たくて、

何もしない、

親ができないことをしてくれない、

見た目だけしか気にしないだらしない奴、

勉強しか出来ない

社会に出たら通用しない

バカなどと言う

心無い言葉に反応してしまうから

だから今夜

母に祈る

貴方が

幸せでありますように

健康でありますように

私は幸せだから

どうぞ

近づいて来ないでください